大混乱を乗り越えた末の「特別支援学級継続入級希望書」
ADHD・自閉症スペクトラムと診断されている息子は、入学当初から「自閉症・情緒障がい学級」に在籍しています。
振り返ると、エピソード満載のすったもんだの日々ですが、みんなと一緒に学校行事に参加できるようになり、勉強も凸凹なりにがんばっています。
先日、担任の先生から電話があり、「特別支援学級継続入級希望書」を提出してください、とのこと。
毎年この時期、特別支援学級に在籍する生徒に対して、次年度の「特別支援学級継続入級希望書」を渡されます。
学校を通して市の教育委員会に、特別支援学級への継続入級を希望する旨を記載して提出するのですが、去年は継続入級の希望を出すか、最後の最後まで悩みました。
息子が在籍する小学校の特別支援学級は、生徒8名以上で2クラスに分かれ、それぞれのクラスに担任1名ずつ配置されます。
それが、2年生の時は生徒が7名だったため、担任は1名、クラスも1クラス。
補助の先生が1名配置されましたが、環境として支援級としての機能を果たさず、落ち着いて過ごすどころか、毎日が戦争状態でした。
一番困ったのは、他でもなく子どもたち。
ちょうど、校舎全面改修と重なり、教室はプレハブで、机はパーテンションで区切りながら配置するも、クールダウンするスペースもない。
さらに、通常級の授業に行くまでに、校舎内で迷ってしまうくらいの移動距離があり、授業に行くはずだったのが、途中で違うものが目に入ってしまうと、何をしに行こうとしていたのか分からなくなる始末。
もちろん、1人で7人を担当する先生のご苦労は、計り知れなかったと思います。
たまに参観日に行くと、先生の悲鳴のような声も聞こえ、もう、本当にお手上げ状態の様子がうかがえる一年でした。
学校側としても、校舎改修は市の計画として変更できず、支援級の在り方も教育委員会の規定である以上、どうすることもできません。
そんな状況で、3年生を迎えることにとても大きな不安を感じ、実は転校も考えたくらいでした。
毎年担任の先生が変わることも、子どもたちにとっても、親にとっても不安なこと。
せっかく1年かけて慣れたと思ったのに、また一から関係を築き上げないといけません。
そう考えると、転校しても、このまま通い続けても、同じかもしれません。
療育センターでも相談し、学校側とも話を重ねた結果、次年度は2クラス対応の可能性が高いという方向性が見えたことで、継続入級希望を出して今に至ります。
校舎改修が終わった教室から、順次引っ越しも始まり、今年度は、新校舎でスタート。
自閉症・情緒障がい学級も予定通り2クラスに分かれ、担任の先生も4人に対して1人が配置されています。
そんな中、交友関係が広がり、通常級のお友達と遊ぶ機会が増えたことで、「支援級よりも通常級で過ごす方が楽しい」と話す息子。
もちろん、通常級のお友達と一緒に過ごすことは、とても楽しいことですが、その分刺激も多くなるはず。
お友達と遊ぶだけじゃなく、勉強もしないといけない中で、どちらが息子にとって過ごしやすい環境なのか。
実際、授業が騒がしくて、交流学習に参加できないこともありました。
入学前から息子を診て下さっている療育センターの主治医の先生は、「支援級・通常級それぞれに居場所があることで、バランスが取れている」という見解を示されました。
そうしたことも踏まえた上で、息子本人の口から「このまま支援級の方が落ち着くかな」という答え。
毎日学校に通うのは、親じゃない。
子ども本人です。
息子が決めたことが、一番の答え。
早い段階で息子本人の意志も確認できていたこともあり、迷うこともなく書いて出すだけです。
4年生になったら、どんな生活が待っているのか。
時間割も増えて、大変になってくると思いますが、毎日元気であればそれでいい。
何よりも、生きることが大切です。
人生は、毎日の積み重ね。
色んなことがあるし、投げ出したいこともたくさんあるけど、いつからだってやり直せます。
あとは、自分の気持ち次第。
自分の人生は、自分のもの。
親の人生じゃないからね。
親の役割は、いつも子どもの味方で、見守ることです(*´▽`*)